自宅でトレーニングを行おうとして器具の購入を検討する場合、まず最初に迷うのは、1台でたくさんの種目ができるマルチマシンか、バーベルを使ったフリーウェイトにするかではないだろうか。特にこれからトレーニングを始めようというトレーニーの場合、トレーニング経験も少なく、迷ってしまうことが多い。
そこで今回は、ホームトレーニングを行う上でのそれぞれの長所、短所を比較していこう。
● マルチマシン
長所1 1台でたくさんの種目ができる
マルチマシンは1台で多くの種目が行えるよう設計されているものが多い。そのため初心者であれば、トレーニングの知識が少なくても、そのマシンの使用法に沿ってトレーニングを行えば、全身を一通り鍛えることができる。
長所2 安全性が高い
動作の軌道が一定のため、バーベルのように落下やバランスを崩す危険が無い。また、正しいフォームが分からない場合でも、マシンの軌道が決まっているので、誰でもある程度しっかりとターゲットの筋肉に刺激を与えることができる。
長所3 省スペース
ほとんどのマシンが、畳一畳程度のスペースに収まるよう設計されている。また、バーベルのようにプレートの付替えの必要が無いので、動作に支障のないだけのスペースを確保するだけでよい。
短所1 レベルアップに対応できない
トレーニングを継続すれば当然使用する重量も増えてくる。その場合、追加ウェイトが無いマシンだと、物足りなくなってしまうケースもある。
短所2 部品の消耗がある
通常、負荷(重り)の伝達にはケーブルが使用される事が多い。ケーブルは、プーリー(滑車)と常に摩擦が生じているので、どうしても消耗してしまう。したがって、購入する際には、販売店の保証やメンテナンスについても確認しておいたほうが良いだろう。
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● フリーウェイト
長所1 トレーニングの基本が身に付く
どのマシンもフリーウェイトでの種目を安全に行うために開発されたものである。逆に言うとフリーウェイトでトレーニングができれば、どんなマシンでも使いこなす事ができるのである。負荷の掛かり方も、マシンのようなクセが無く、自然である。また、マシンと異なり常にバランスを保つ必要があり、主動筋だけでなくインナーマッスルも強化できる。
長所2 重量の追加ができる
トレーニングを継続していけば、使用重量も伸びてくる。筋肉をつける事が目的ならば、重量を増やしていく事が重要であるが、フリーウェイトならば、プレートを追加していく事で、自分のレベルに応じた重量設定ができる。
短所1 危険性が高い種目がある
フリーウェイトは、非常に効果的ではあるが、一方で危険性が高いという面もある。特にベンチプレス、スクワット等の高重量を扱う種目ではその傾向が強い。ホームトレーニーの場合、補助者がいないケースが多いと思われるので、セーフティスタンド、パワーラックを用意して安全性を確保しておくのが良いだろう。
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● レバレッジマシン
レバレッジタイプのマシンは、マシンの安全性と、負荷がダイレクトにかかるフリーウェイトの刺激を融合した非常に優れたマシンである。軌道が一定である事で安全性を、レバレッジ(テコの原理)を搭載する事でフリーウェイトのような刺激を筋肉に与えることができる。マルチマシンと比べやや設置のスペースが大きくなり、また重量変更の時に若干手間がかかる等の点もあるが、それを補って余りある効果を期待できる。
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