Vol.9 GLUCOSAMINE
ひざ・ ひじ・かた「グルコサミン」

スポーツ選手はもとより、ひざ、ひじなどの関節に痛みを感じている方は多いと思います。「スポーツをしている限りしょうがない」「この歳だからね」とあきらめ、我慢しているケースが多いのではないでしょうか。あきらめる前にちょっと考えてみましょう。

関節の構造とはたらき

わたしたちのからだには約140もの間接があり、主に大きな二つの骨どうしが直接擦れ合わないような働きをする軟骨、骨と筋肉をつなぐ腱、骨と骨を繋ぐ靭帯などで構成されており、どんな精巧な機械でも及ばないような複雑な動きで、歩く、握る、座る…などの日常生活をスムーズにサポートしてくれています。

軟骨

「骨」というとすぐにカルシウムを想像しがちですが、軟骨にはカルシウムは全く含まれていません。そのため、骨よりも柔らかく弾力性があります。健康な軟骨は、水分を十分含んだ新しいスポンジのようなものです。例えば、いすに座った状態から立ち上がると、膝に圧力がかかり軟骨(スポンジ)から滑液(水分)が絞り出されます。そしていすに座ると滑液が軟骨内に再び吸収されます。このように軟骨はクッションの働きをし、関節にかかる衝撃を和らげてくれます。

ちょっと詳しく 軟骨は65〜80%の水分とコラーゲン、プロテオグリカンの三つが主成分で、このうち一つでも欠けると軟骨の健康は損なわれていきます。コラーゲンは軟骨の他に、皮膚や腱、骨などからだの重要な組織の材料でもあります。プロテオグリカンは、たんぱく質と糖分からできた巨大な分子で、水分を吸収する性質があり、間接の動きに合わせ伸び縮みできるはたらきをします。

グルコサミン

グルコサミンは体内ではグルタミンとグルコース(ブドウ糖)から生成されているアミノ糖の一種です。グルコサミンが多ければプロテオグリカンが多く生産せれ、軟骨の生成も多いというわけです。さらにグルコサミンと一緒に摂取するとよいといわれているのがコンドロイチンです。

コンドロイチン

コンドロイチンはグルコサミンと同じくムコ多糖(アミノ酸を含む多糖類)の一種で、軟骨を形成しているプロテオグリカンへ水分を送り込む働きなどがあるといわれています。

健康なひざ・ひじ・かた

グルコサミンやコンドロイチンのほか、コラーゲンにも同様の効果が期待されており、さらに、体内で利用にはビタミンCが欠かせません。ひざ・ひじ・かたなどの関節を健康に維持するためには、これらの重要な栄養分を摂るように心がけることが大切です。


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